早起きは前の晩に決まる

高校生の頃、朝型の生活をしていた。午後10時に勉強を止め、午後10時30分ごろに布団に入り、午前4時に起き、勉強し、7時になったら家を出るという生活である。1年以上その生活が続いた。

それゆえ特に基準はないだろうが、早起きするためのノウハウを語る資格は多少なりともあると思う。こういうとやや大げさだが、ノウハウは至って単純である。

  • 寝る前に翌日の服を枕元においておく

高校生だから制服である。だから、ワイシャツにアイロンをかけて、ハンガーに下げておく。加えて、次の日の靴下やズボンを枕元においておく。これだけである。ひとことでいえば、今日できること(翌日の準備)は明日(翌朝)に伸ばすな、といったところだろうか。

早起きするための条件には他にも要因が考えられるだろう。前日の消耗度、とった睡眠時間、夕食をいつ食べたか、などだ。しかし、この「寝る前服準備」作戦は意外とうまくいく(失敗した経験はほとんどなかった)

おそらく理屈はこうである。そもそも次の日のことを考えると緊張感が高まる。その上、アイロンをかける、次の日の服をタンスから取り出すという「行動」を通じてより緊張が増す。このように緊張が増すがゆえに翌日の朝もめざめることができるのではないか。推測に過ぎないが、実際に手を動かす、というのが作業興奮*1を引き起こすのかもしれない。緊張が高まる、といってもそれで眠れなくなるということはないので安心してほしい。むしろ、すぐに出かけられるという安心感もあるので、適度な緊張感で眠れる。

ひとによっては「次の日の準備は万全、という安心感があるからこそ、二度寝してしまう」という人もいるかもしれない。それを防ぐコツは、朝起きた後に何をするかを決め、その準備をしておくことである。たとえば、私の場合は、勉強をしていたので机の上に朝一番に取り組む教材をおいて寝ていた。朝起きて、すぐに着替えて、机の前に座る。この一連の動作で一通り目も冴える。

しかし、これはあくまでも体験談に過ぎない。その点は留意していただきたいと思う。ただ、人によっては効果的かもしれない、と思い書いてみた。早起きにチャレンジしたい方は試してみてはいかがだろうか。

*1:池谷裕二『海馬』『高校生の勉強法』『のうだま』